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染色体の話

ヒトの染色体の数は男女ともに46本で、
そのうちの2本が性を決める「性染色体」です。
これがXXであれば女、XYであれば男になります。


 

ところが、典型的なこの2つ以外にも
Y染色体の一部が欠けているものや
X染色体が1本しかないもの、
X2本とYの組み合わせや
XXとXYが一緒になっているものなど
さまざまな染色体が最近みつかりました。

 

そして、ここからが衝撃の事実!

 

なんと、今後『男』という性がなくなるかもしれないそうです。
正確にはY染色体が消滅するかもしれないとのことです。
数百万年後には消滅する可能性が高いといい、
500万年~600万年後と予測した論文もありますが、
じつは、突然変異でいつ消滅してもおかしくないそうです。

X染色体に比べて極めて小さいY染色体は
もともとは同じ大きさでした。
それは、今から1億6600万年前のことで、
その後、Y染色体が傷つき徐々に削られていき
いまの大きさになったそうです。

 

これは男だけに伝わるY染色体にとって逃げられない宿命なんだそう。

 

男にあるX染色体は母親からもらったもので、
母のX染色体は2本セットのため片方が傷ついても、
もう片方で補って修復したあとに子に渡されます。
よって、傷が蓄積しにくいのです。

しかし、Y染色体は1つしかなく、
一度傷ついてしまうと修復できず
そのままの形で子に受け継がれます。
そのため、傷がどんどんたまって
13分の1まで小さくなってしまいました。

 

男は絶滅するのか。

自然界をみればその答えがみつかりそうです。

 

まず自然界は多種多様で、オス・メスをコロコロ変えてしまう生き物も珍しくないそうです。
例えば、『ファインディング・ニモ』で有名なカクレクマノミ。

これはその場の組み合わせで性が変わります。
一番大きくて丈夫な一匹がメスになって出産を担い、
二番目に大きい一匹がオスとなりその相手を務めます。
それより小さい個体は性的に未成熟なままであり、
生殖活動に参加できません。

一番大きな個体のメスが死んでしまうと、
いままでオスだった個体がメスに性転換し、
三番目に大きかった個体がオスになります。
こうして大きさの順位で性が決まっていくそうです。

 

 

他にもアオウミガメ。


砂浜の地中の温度が高ければメス、低いとオスになり、
オスがいないときはメスだけで繁殖してしまうものも
いるそうです。

 

 

そして、トゲネズミ。


もうすでにY染色体は消滅しているそうです。
それでもオスが生まれるのはオス化に必要な遺伝子が
別の染色体に移動してその役割を果たしているからだそうです。

 

こうやってみると、心配しなくてもよさそうで安心しました。

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