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フェルメールと17世紀オランダ絵画展

北海道立近代美術館でやっている「フェルメール展」に行ってきました。

今回の目玉は、キューピッドはそばにいたというキャッチコピーがついた
≪窓辺で手紙を読む女≫


それが当初の姿で所蔵館以外で公開されるのは世界初!
これは行かない手はありません。

 

 

当初の姿、と書いたのはこの作品の女性の背後は壁でした。


それが1979年に行われたX線調査で手紙を読む女性の背後の壁に、
キューピッドの画中画が隠されていることが判明しましたが、
当初これは画家本人によって行われたと考えられていたといいます。

しかし、その後の保存計画中のさらなる調査でキューピッドへの上塗りは
画家の死後に行われたことがわかりました。

 

誰が、いったい何のためにこんなことをしたのかは、未だ謎です。

 

画中画の状態は良好なので、損傷を隠すといった保存上の理由ではなく、
趣味や流行の変化に伴う美的配慮によるものとの可能性も示唆されています。

 

そもそもこの作品、1742年にドレスデンのコレクションに
加わったときはレンブラント・ファン・レインの作、
1700年代後半にはレンブラントの弟子ホーファールト・フリンクの作、
1800年代前半にはピーテル・デ・ホーホの作とされていて、
フェルメールのものとされたのは1862年でした。

 

 

フェルメールは死後、18世紀には「忘れられた画家」
となっていたので、そのあたりもキューピッドの画中画が
隠されてしまった理由に関わってくるのかもしれませんね。

 

フェルメール展は6月26日(日)までやっているので
興味がある方はどうぞ。
今年のGWは先週の外食と今回のフェルメール展がメインでした。

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