- 2017-08-28 (月) 15:31
- 松山の日記
先日久しぶりに近代美術館に行って、
レオナルド・ダ・ヴィンチと「アンギアーリの戦い」展
を見てきました。
16世紀、モナリザで有名なレオナルド・ダ・ヴィンチと
ダヴィデ像で有名なミケランジェロの二人が
ヴェッキオ宮殿にそれぞれの壁画を描くという
一大プロジェクトがあったそうです。
ダ・ヴィンチはアンギアーリの戦いを、
ミケランジェロはカッシナの戦いを描き
2つの作品を並べて公開する予定でした。
しかし、ダ・ヴィンチは油絵で失敗してしまい諦めてそのまま放置することに、
ミケランジェロは下書きが終わった段階で教皇に呼ばれて別の仕事することになり、
ともに完成することはありませんでした。
作品は未完成のままでもその場に残され、多くの画家たちに模写されていきます。
その代表がルーヴル美術館にあるピーテル・パウル・ルーベンスの作品です。
(フランダースの犬に出てくる、あのルーベンスです)
そして、16世紀後半に宮殿の改築が行われ、
壁画はジョルジョ・ヴァザーリの作品になったことで
2人の作品は壁ごと失われることとなります。
もうこの世には現存しないものと思われていました。
が、近年になり、ダ・ヴィンチの作品があった壁は2重になっていて
アンギアーリの戦いを保護するのに十分な空間があることがわかったのです。
今あるヴァザーリの作品の奥に残されている可能性が出てきました。
しかもそのヴァザーリの作品には「探せ、さすれば見つかる」
という文字が書かれていたそうです。
もしかしたら、かの天才が残した最大の作品がまた見られるかもしれません。
今後の調査に期待です。
それにしても、同じプロジェクトを同時期に2人が手がけたのは、この時だけなので
二大巨匠による最初で最後の競演は見てみたかったですね(>_<)
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